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このブログでも紹介しましたが、
GW中にNHKでドラマ「ハゲタカ」の再放送があり、
その後にフランスの大統領補佐官まで務めた
経済学者、思想家、作家である
ジャック・アタリ氏のインタビューが２日にわたって
放送されました。
■アタリ先生、Yシャツとスーツの袖の長さが
合っていませんでしたぜ・・（^^;
その中でアタリ氏はこれからの人類を直撃する波を
５つに分類して予測しています。
すなわち
第一の波「アメリカの崩壊」
第二の波「多極型秩序」
第三の波「超帝国」
第四の波「超紛争」
第五の波「超民主主義」
ザックリ言うと
アメリカはこの世界的な不況で国内に目を向けるしかなくなり
世界での影響力を失い、
その結果としてG20のように多極化の世界を迎える。
その一方でインターネット等を使った
国家による社会監視が強まる。
但し、対象はあくまで「物」が中心で
「人」ではあってはならない。（アタリ氏の希望）
そして、気候やエネルギー変化等により
各地で多発的に紛争が起こり
市場は大きく混乱する。
（ここで「ノマド（遊牧民」という人々が現れるがそれは省略）
最後に利他主義を標榜する
「トランス・ヒューマン」と言う人々が現れて
新しいエリートとなり
世界を牽引していく。
アタリ氏はこれが順番通りに起こるかも知れないし、
一部、もしくはすべてが同時進行する可能性にも言及しています。
できれば、「超紛争」は人類の叡智で回避したいし、
できると考えているとも。
で、気になるのが最後の「トランス・ヒューマン」なる人々。
これもザックリ言うと、
利他主義、つまり他人を援助することで
自分も幸せになる価値観を持った人々のことで
それは決して宗教的ではなく
言わば「合理的な博愛主義」を実践する人々のことだそうです。
具体的にはアタリ氏自身がアフリカで（確か、チュニジア）で
「NPOマイクロ・ファイナンス」を立ち上げて、
担保がない貧困層に少額融資を年利12%（12％ですよ！）
で貸している例があげられています。
確かに銀行は無担保で少額、しかもリスクが高い貧困層に
融資はしたがりませんが、
そういう人たちこそ
一番お金が必要なのも事実でしょう。
「貸すことが第一で利潤追求は重要ではない」とも氏は語ります。
そこで思い出されるのは
ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの
ムハマド・ユヌス教授の創設した「グラミン銀行」。
■インドのマイクロ・ファイナンスの現場
もし、これが「トランス・ヒューマン」の先駆けだとしたら、
先進国で起こらずに途上国から始まったというのは
大変興味深い現象ではないでしょうか。
ところで、私よりも少し前の世代の人たちは
次世代の人類と言えばガンダムの「ニュータイプ」だと
思っている人が多いのではないでしょう。
「トランス・ヒューマン」がある種のエリート思想だとすると
「ニュータイプ」は人類全体が新しい能力を身につけて
レベルアップしていく状態だと思います。
その意味では進化ですよね。
「トランス・ヒューマン」は強き者が弱き者を助ける思想なら、
「ニュータイプ」は意思の疎通で
他人を理解して助け合う能力の進化
と言えるかも知れません。
（あくまで、最初のガンダムのニュータイプですよ。
その後は色々と概念が変遷しているみたいなので）
果たして、人類はどちらの方向へ行くのでしょうか？
個人的にはニュータイプの方が好きですが、
これはあくまでアニメの中でのお話なので。。 (^^;
両方を兼ね備えられればいいですよね。
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