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映画「太陽」に思う

またまた興味深い映画を見ました。
昭和天皇の太平洋戦争末期から終戦直後の
プライベートな生活を描いた「太陽」です。

まず、ロシア人監督が昭和天皇をテーマにしたのが興味深い。
もっとも、日本人じゃ絶対に扱えなかたっとは思いますが。。

taiyo.jpg


この映画で特に印象に残っているシーンが2つあります。

1つは冒頭の天皇と侍従の会話(おおまかですが。。)

天皇「もし、ここに米軍が攻めてきて、私が最後の一人の人間だったらどうなるの?」
侍従「そのような事はないかと・・・。何故なら、お上は現人神で人間ではありませんから・・・」

人間でありながら、同時に神でもある存在。
矛盾のようでもあり、天皇制と言う制度の中では合理的でもある、
外国人にはそこら辺が興味深く映ったのでしょうね。

その感覚が天皇とマッカーサーの面談シーンで、
天皇をどのように扱っていいかわからない
マッカーサーのジレンマの中に監督の思いが読み取れます。

もう1つは終戦直後に天皇がアメリカ人記者に謁見するシーン。

記者の一人がこう言います。

「誰かに似ていないか?そうだ、チャーリーだ、チャーリーだよ」

なんと、天皇をチャップリン演じる
放浪のルンペン紳士チャーリーに投影するのです。
(皇室関係者や右寄りの人が見たら激怒ものですね。。)

外国人から見た天皇という存在の滑稽さ、
それと同時に純粋無垢な存在であることが
このシーンを生み出したように思います。

ポツダム宣言受諾(終戦)を決める
御前会議で昭和天皇が明治天皇の時世を読み上げる
有名なシーンがあるのですが、
これまでの映画やドラマでは重厚な雰囲気と語り口で表現されていました。

この映画ではいつもの昭和天皇の口調
(「あ、そう」。と言う感じ)で
淡々と進められます。

きっと、本当はそうだったんだろうなぁ、
と事実とドラマの乖離も垣間見せてくれます。

イッセー尾形は好演していますが、
ちょっとやり過ぎかなと思うのは私だけでしょうか。。。(^^)>

外国にも王室はありますが、
その存在が「神」だったことはないと思います。

この映画、外国人はどのように見るのでしょうね。。


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